Idioteque


かつて純白の姫と民衆に慕われた
イステハイネの首には
今、鎖が架けられ
その身は裸に剥かれて
白く柔らかな肌を曝していた

邪界から這い上がった実妹
カリエランテに縛鎖で引かれ
地下へと連れられていく・・・

全身に感じる恐怖と嫌悪
無菌状態で育った敏感な女の肢体が
この先に待つ ”それ ”に
反応していたのだ

重く錆び付いた鋼の扉を開けると
そこには邪界が染み出した
おぞましい牢獄が広がっている

そしてその部屋の主人は
想像を絶する怪物
知性の欠片もない奇形獣であった

寄声を上げ、よだれを垂れ
手足の数も不揃いで
自力で移動するのもままならないほどに
ブクブクと肥満した蠢く肉塊

ドゥルンツァと名付けられている
それと契りを交わせと
カリエランテが迫る

こんな動物に初めてを捧げるなど
気が振れてしまう

イステハイネは抗いながらも
妹を救わなかった禍根に苛まれ
泣きながら身を捩らせた

秘部をケダモノの舌で弄られながら
その媚薬成分を含んだ体液に当てられ
自分が雌であることを知らされて
火照り出すイステハイネ

おぞましい狂宴の始まりだ

 

第三話 貫通










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