Idioteque



肉体的にも精神的にも徹底した恥辱の拷問。
かつて国中を和ませた仲の良い姉妹は、
絶望と狂気の世界で地獄を満喫していた。

しかしカリエランテは、まだ満足していない。
イステハイネに僅かに残された王家の誇りや尊厳、
その血に流れる意識が、プリンセスを
ケダモノに貶めまいと抵抗していたからだ。

いよいよカリエランテの仕上げが始まった。
イステハイネに、今、この世界にいる
すべての動物の中にあって最も劣等、
卑猥で浅ましい立場であることを理解させ、
完全な堕天使に調教すること。

まず目の前にいるドゥルンツァを
『御主人様』と呼ばせて奉仕させた。
移動のときは四つん這いにさせ、
厳しく言葉遣いを慎ませる。
奴隷以下、家畜以下の責め苦を味あわせ、
細く柔らかい肉体で悦楽を貪らせる。

何度も何度も子宮の奥に強烈な精を撃たれ
絶頂し、恍惚し、気を失う。
その一連の運動は、強要されているからだ…
そうイステハイネは考えていた。

しかし、カリエランテは唐突に
イステハイネをドゥルンツァの前で拘束し、
一切の性行為を禁止した。
非道な陵辱から解放されたイステハイネに
変化が起きたのは二日ほど経ってからだ。

膣から涎を流し、子宮が疼く。
全身が熱く火照って、朦朧とする。
息が乱れ、視界が霞み、渇いて堪らない。

あろうことか、肉体が欲情していた。
目の前の奇形動物の精を欲していた。
犯されたくて、犯されたくて、
せつなさのあまり気が変になりそうだった。

カリエランテの言葉が脳裏に浮かぶ
「もう、もどることはできない」

イステハイネの最後の理性が弾けようとしている。

 

第五話 溺堕









Toppage