16.怪魚

波の音に誘われてか、島の先端までやってきた。
涼しい風が体のほてりを和らげる。海は見えなかった。
こんなに霧が濃くては、救助隊に発見されないかもしれない。
霧の先には絶壁。海はその先にあるようだった。
存在しえない島。してはならない島。
"ズル、、ズル、、、ぺちゃ、、、"
不快な音、生臭い生き物の体臭。彼らが来た。
霧の奥に薄らとシルエットが浮かぶ、
逃げ腰になりながら恐る恐る目を凝らすと
・・・それは魚に近い形をしていた。
打ち上げられたみたく泥の上をムカデのように
両側に並んだヒレで不格好に進んでくる。
サメにも似ているが違う。深海魚のようにノッペリとして、
色は人間の皮膚に似て肌色、いや、白と赤の入り組んだ
肉の固まりだ。目はない。代わりに目のようなコブはある。
まるで灯台のような太い鳴き声。私は恐怖すると同時に、
どこかで安心もしていた。食われる心配はない。
これほど気色悪い生き物は彼らしかいないのだから。
地上は苦手なのか彼のスピードは遅い。
私の足でも逃げ切れないことはないだろう。
でも・・・気になる・・・彼はどんなSEXをするのか。
その巨体は3メートルはあるだろう。もし彼が
その気になれば17才の少女などひと飲みに違い無い。
胸が高鳴る。私の身体が彼を求めている・・・。
なんて嫌らしい娘なんだろう、まだ高校生なのに、私、
あんな怪獣とHしたいなんて・・・完全に気が振れてる!
気が付けば、頬を赤らめて涙を流していた。
もう認めよう、私の本能は、彼らとの共存を選んだのだ。
高い崖に囲まれた渓谷。ポッカリと空いたその穴は
広さは学校の教室ふたつ分くらいで、膝が浸る程度の
真水が揺るやかに流れていた。私は彼をゆっくりと
そこへ誘導する。あそこに砂が入ると痛そうだったからだ。
大きな朽ち木が斜めに水中へ突き刺さり、良い背もたれに
なっている。私は朽ち木に寝そべると両手を上げて、
朽ち木の裏を掴み、おっぱいが半分浸かるくらい水に入ると
両足を開いて彼を受け入れた。彼のペニスは太くはなかったが
長く、子宮口を貫き、奥深くまで私を占領すると、
私の何倍もありそうな体重の全てをお互いの性器の結合部に
集中しながら、小刻みに前後し、水中を土煙で染めた。
苔や茸で柔らかいクッションも潰れ、私のおしりが
ずぶずぶ朽ち木に埋まっていく。そして
"びゅるんっ!"
「ひゃっ!・・・・・っんん・・」
夥しい量の白子が、子供を作る部屋をどっぷりと漬け込む。
私の震える白く細い体は、自然の摂理に抗えず、じっくりと
その後4回の受精を味わった。雨が降ってきて、私は首筋まで
水に浸り、遠雷を聴きながら、彼が去った後、ぷっくり膨らんだ
おなかを摩った。水中には精子の固まりが、まるで煙のように
漂っている。おなかを押すとドロドロと、面白いくらい
溢れ出て、それを手ですくってネバネバ遊んでから、ちょっぴり
嘗めてみる。苦い。あったかいほうがいいなと思った。

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