08.虫(その1)

姫子は感動していた。
処女の証しを貫かれた瞬間とその後のじわりとした痛みは
彼女に不安感を抱かせたが、威きり勃つ男性器が、
姫子の無垢な内部を深くえぐるたびに全身に電撃が走るようで、
痛覚は緩やかに快感へと変容していった。

虫と交尾している・・・

実感するほど自身の背徳感に一層興奮していることに気付く。
「あ、あぁ、、パパ、、わかる、わかるよ、、、私はやっぱり」
怪虫の口が四方にばっくり割れるとねばねばとした唾液を飛ばして
姫子の小さな唇をかき分けるように長い舌…いや、触覚をもぐり込ませる。

にゅるにゅるる、、じゅるるるん、、、

狂おしいほどのディープキスを息継ぎをしながら求め合い、
床で仰向けになりながら虫の巨体を抱えて少女の躰が
彼のサイズに合わせることができず無理に開ききっていた。

づっくん! づっくん! づっくん! づっくん!

虫の雄柱が姫子の狭く肉の薄い膣を貫通して子宮を激しく突き上げる
その都度、おへその裏がごつごつと盛り上がって怪虫の腹に当たった。
「あう! す、、、すごいよパパ、、この子、、スゴい!、ひゃうぅ!」
押しつぶされそうになりながら姫子の折れそうなくらい華奢な両の脚が
必死に虫の醜くぶよぶよにフシ立った腰にしがんで離さない。
「んんぅ、、、、ぷはぁ! けほ、けほ、、うっ!んくぅぅぅぅぅ!」
怪虫の両脇から列ぶイソギンチャクのような足は、少女のまだ女に
なりきっていない肢体をまさぐって、小さな乳房を揉みしだきながら、
卑猥な分泌液でお互いを汁まみれにしていった。

じゅる!じゅるるるる!

あたかも全身を舐めしゃぶられ吸われているような、獣に堕ちていく錯角。
いや、錯角などではない。そうでなければどうしてこれほど、
この醜悪なモンスターとのSEXが快感で、官能的で、愛おしいのだろうか。
何かが弾けようとしている・・・肉体が、もう止まらない。
怪虫のコックが小刻みになって切ないくらいより深くへ潜り込もうと
しているのが感じ取れた。
クる。
子宮の置くへ、まさに欲していたモノが。
それは初潮を迎えてから、機能だけ先に手にいれた半端な雌に時代に
それとなく気が付いていった本能的欲求。
生殖願望。

受精したい。
子孫を残したい。
自分の遺伝子を進化のプロセスに加えたい。
生理を迎える毎、生成された命の排卵に罪悪感さえ感じていた・・・

「ああ! 出して! 孕む、孕むの! 虫の赤ちゃんいっぱい、、、産むから!」

怪虫は咆哮とどろかせて、これ以上ないほど限界まで男根を埋め込むと、
少女の中に培われた赤ん坊を作るための聖域へ、勢い良く幼虫を打ち込んだ。

「ひぁっーーーーーーーーーーーーーー、、、、ふあぁぁぁぁぁぁ〜、、」

大粒の涙を流しながら耳まで真っ赤にして、姫子は過去にしたことのない
ようなだらしない表情で絶頂に達してしまっていた。

ビュックン! ビュックン! ビュックン! ビュックン!

あまりに深く届いたペニスの先端は子宮のさらに別れた細い器官へまで
一発で幼虫を流し込むための潤滑液が直流し、排卵前の卵を抱えたおなかが、
そのおびただしい液量に堪えかねてむくむくと膨らんでいく。

あ、、、、あ、、、あぁ、、、、ん、、、、ふぅ、、、ふぅ、、」

跳ね上がる怪虫のちんこに反応して姫子の可愛らしい嗚咽が咽元からこぼれる。
べったり貼り付いた互いの肉体が呼吸と共に大きく全面を躍動させて、
とりわけ肋骨の守りがない腹回りの内臓の柔らかさが巨大な肉塊の圧迫感を
感じ、それが中で元気に15cmほどのナメクジとナマコの合成生物のような
幼虫が踊っているのが分かった。彼のイキながらイソギンチャクたちを痙攣させる
その足々におっぱいを包まれ震わせる。ドキドキ鼓動が伝わり、温もりが伝わり、
少女の背中が面する床に出来た水たまりが、その熱を吸い取っていった。

「ありがとう、、、もう、私は器官を無駄にしない、、排卵なんかしないよ♥」

気持ちよくイキつづけながら余韻に浸る虫の耳もと(と思われる場所)へ
姫子は優しくささやき、撫でてやった。

染み込んでいく感覚。
打ち込まれた幼虫が卵子を飲み込んで母型の遺伝子を継承していくその
受精の瞬間を実感できる感覚。
虫の子を孕んで
産んで
自分も虫のメスになったのだという感覚。
人間を脱皮する、その感覚。

恍惚にゆるんだ姫子の目線の先には
顔面蒼白な澪が立っていた。

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